10月12日12時24分(日本時間同日18時24分)ごろ、ギリシャのクレタ島東端部で M6.4 の地震がありました。震源の深さは、ヨーロッパ地中海地震学センター(EMSC) は 20km、米国地質調査所(USGS)は 10km としています。また、震央の位置は、前者はクレタ島の東端沖(震央地図)、後者はクレタ島の東端部(震央地図)としています:
負傷者は出ていない模様ですが、教会の倒壊、商店の損壊、落石などが報道されています:
クレタ島では先月 27日にも中部で M6.0 の被害地震が起きていますが、今回の地震は別の断層で発生したとのことです。
クレタ島の南にはヘレニック海溝があり、地中海の海底の岩盤が北に向かって沈み込んでいます。クレタ島の北に広がるエーゲ海は、ヘレニック海溝の沈み込みに対応する背弧海盆です。ヘレニック海溝はクレタ島の東で左横ずれ断層に変化し、アナトリア半島やキプロス島の南にあるサイプラス海溝につながっています。
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