9月27日09時17分(日本時間同日15時17分)ごろ、ギリシャのクレタ島で M6.0、震源の深さ 8.7km の地震がありました(震央地図)。報道では M5.8 とするものがありますが、米国地質調査所(USGS)とヨーロッパ地中海地震学センター(EMSC)は M6.0 としています。
多くの建物が倒壊し、報道記事によって違いがありますが、死者 1人、負傷者は少なくとも 20人と伝えられています:
- Man killed as Crete struck by 5.8-magnitude earthquake (動画、写真あり)
- Earthquake strikes Crete, killing man and damaging buildings (写真2葉あり)
USGS の “Tectonic Summary” は次のように解説しています:
2021年9月27日にギリシャのクレタ島で発生した M6.0 の地震は,浅い正断層の結果として起きたものである。この地震の発震機構解は、北東または南西に向かって走る中程度に傾斜した正断層で破壊が起こったことを示している。
震源はヘレニック(Hellenic)海溝の沈み込み帯に近いところである。震源の深さは、この地震が、沈み込むアフリカプレートの上に覆いかぶさるエーゲ海プレート内で発生したことを示している。
この地震を起こしたのは、これまで知られていなかった断層のようです:
Map of active faults on Crete (from Caputo et al.) shows that the fault ruptured by today's quake was previously unmapped, and lies between the Kastell & E. Psiloritis fault zones. But the normal fault mechanism (see blue beachball) has a similar strike to these faults. pic.twitter.com/mWgGdFL7sQ
— Dr Stephen Hicks 🇪🇺 (@seismo_steve) September 27, 2021
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