NHKの記事です。地球深部探査船「ちきゅう」が和歌山県沖で掘削した孔の形状を分析した結果、「海底の下3000メートル付近ではその下のプレートの動く向きとは異なる方向に力が加わっていることが分かった」「これまではプレートと同じ方向に力が加わっていると考えられていた」:
JAMSTEC(海洋研究開発機構)のプレス・リリースです。和歌山県沖で採取されたカッティングスやコア・サンプルの写真があります。カッティングスとは掘削に伴い生じる岩石の破片のこと:
今回の掘削は、巨大地震の原因となる固着域の上方でひずみをためている領域までは到達できませんでしたが、少なくとも南海トラフの付加体の研究には大いに役立つのではないでしょうか。
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