10月下旬に開かれた米国地質学会で驚くべき発表がありました ―― 地球の自転速度がほんのわずか減速する(1日の長さが数ミリ秒長くなる)と、5~6年後に M7 以上の大地震が急増する。過去100年間の地震発生数を調べるとこのようなことが5回起こっていた。これまで、いろいろな現象と地震発生の相関関係が指摘されてきたが、これほど顕著な相関が見いだされたのは初めて。直近の自転減速は2011年に始まっているので、世界は少なくとも5年間は続く大地震の多発期に入っている。大地震の増加が特に顕著に現れるのは北緯10°から南緯30°の間:
- A FIVE YEAR FORECAST FOR INCREASED GLOBAL SEISMIC HAZARD (Invited Presentation) (米国地質学会: 全地球的地震リスク増大の5年間予報)
- Sloshing of Earth’s core may spike major earthquakes (米国科学振興協会: 地球の核の揺動が大地震急増の原因の可能性)
- Clues for Earthquake Prediction May Be Hiding in Earth’s Molten Core (スミソニアン誌: 地震予知の手がかりは地球の溶けた核に隠されているかも知れない)
- Upsurge in big earthquakes predicted for 2018 as Earth rotation slows (英国・ガーディアン紙: 2018年に大地震急増の予測、理由は地球自転の減速)
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