山梨県富士山科学研究所が富士山の溶岩中の残留磁気を調べたところ、1015年ごろ(平安時代)、北と南の山腹の少なくとも2カ所でほぼ同時期に大規模噴火が発生していたことが分かったとのことです:
富士山は999年と1033年に噴火したことが古文書の研究などからわかっています。この2回の噴火の間の1017年にも噴火があったことが『
宮下文書』に書かれているのですが、同文書はほとんどの専門家から史料的価値を認められておらず、「怪しい文書」扱いされているため、1017年に本当に噴火があったのかは疑わしいとされています。
今回の古地磁気の調査から判明した1015年ごろの噴火というのは、『宮下文書』の記録に該当するのかも知れません。ただ、今回の古地磁気の測定は誤差が15年程度あるということなので断定はできませんが。
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