2011年10月11日火曜日

エル・イエロ島沖で海底噴火か ― カナリア諸島


情報が錯綜していて、何がおきているのかはっきりしたことはわかっていませんが、エル・イエロ島(地図)の南の海底で何らかの火山活動が始まったもようです:

上記の記事も、タイトルこそ「エル・イエロ島近海で海底火山噴火が進行中」となっていますが、本文を読むとニュアンスが少し違っています。

7月17日に始まったエル・イエロ島の群発地震は、これまでに 1万回を突破し収まる気配がありません。10月8日にこれまでで最大となる M4.3 の地震が発生、その後、地震計に海底での火山活動を示すと見られる波形が現れ始めたとのことです。

現時点で判明しているのは、海底から何らかの流体が噴出していることだけで、それが、熱水なのか、火山ガスなのか、溶岩なのかはわかっていません。上空からの調査では、海面に変色や気泡などの変化は現れていないとのことです。

エル・イエロ島の群発地震は、当初は島の北側に集中していたのですが、先月下旬ごろから島の南側に中心が移っていました。海底で火山活動がおきていると見られる場所は、情報を発表する機関によって大きく異なり、一致しているのはエル・イエロ島の南方の海底という点だけです。同島からの距離は南に約 5km とするものと約 7km とするものがあり、水深も 500m、900m、1300m、2000m と諸説あります。

スペイン当局によれば、エル・イエロ島の住民約 11000人のうち、現時点で 1集落の 50人が地震をきっかけとした地滑りの危険を避けるために避難している、また、カナリア諸島自治州の州都があるテネリフェ島には、スペイン軍の緊急介入部隊(emergency intervention unit)が島民の避難に備えて待機中とのことです。


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