21年5月16日付「間欠泉の移動で非常事態宣言 ― 米国カリフォルニア州 (続報-6)」の続報です。
『DesertUSA』の記事です。間欠泉の西への移動が今も続いています。当初は固有の名前がなかったのですが、今は近隣の町の名前をとって "Niland Geyser" (ニランド間欠泉)と呼ばれています。"Geyser" (間欠泉)という言葉が使われていますが、水やガスが常時湧き出しているので、一般的な間欠泉とは様相が異なります。記事中では "mud pot" (泥壺)とも呼ばれています:
- The Niland Geyser The only moving geyser in the world (「ニランド間欠泉 世界唯一の移動する間欠泉」動画、写真あり)
以下は記事の概略です ——
カリフォルニア州ニランド(地図)の北西約 5マイル(8km)にある泥の壺は、従来の地質学的常識に反して移動している。1953年に出現した普通の泥の壺が、2007年ごろに西へ移動し始めた。
当初はゆっくりと進行していた泥壺の動きは加速し、2018年4月までに元の場所から280フィート(85m)移動。移動経路上にあったインフラを破壊した。
当初はゆっくりと進行していた泥壺の動きは加速し、2018年4月までに元の場所から280フィート(85m)移動。移動経路上にあったインフラを破壊した。
ユニオン・パシフィック鉄道は、泥壺の進行を食い止めるために深さ 75フィート(23m)の金属製障壁を建設したが、泥壺はそれを突破し(写真)、線路を破壊した(写真、写真)。また、ベライゾン社は光ファイバー・ケーブルの移設を余儀なくされた。
泥壺による浸食を避けるため、ハイウェイ 111号線の新しい区間が 100フィート(30m)西側に建設された(写真)。1170万ドル(18億5000万円)をかけたニランド間欠泉被害軽減プロジェクトの一環として、エネルギー企業キンダー・モルガン社は直径 20インチ(50cm)のガス管、5本の光ファイバー線、1本の電話線を泥壺の移動経路から離れた場所に移設した。
ニランド間欠泉は特に高温というわけではなく、水温は約 80°F(27℃)程度である。 しかし、1日あたり 40000 ガロン(18万リットル)という驚異的な水量が湧き出している。
2024年4月の時点で、泥壺はハイウェイ 111号線の旧道に接触しており、111号線と移設された線路との間に二次的な穴が開いている。 二酸化炭素ガスが湧き出しているため、転落した人には窒息の危険があり、水に含まれる硫化水素はアブを引き寄せ、不快な臭いを漂わせている。
2024年4月の時点で、泥壺はハイウェイ 111号線の旧道に接触しており、111号線と移設された線路との間に二次的な穴が開いている。 二酸化炭素ガスが湧き出しているため、転落した人には窒息の危険があり、水に含まれる硫化水素はアブを引き寄せ、不快な臭いを漂わせている。
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