2023年1月16日月曜日

大雨と大地震

 
カリフォルニア州など米国西海岸では昨年末から大雨が断続的に降り続き、サンフランシスコでは 16日間で 300mm を超える雨量を記録したとのこと:
 
大雨が続いた後に大地震が発生するパターンがあり、カリフォルニア州では大地震の発生が懸念されているのだそうです。以下は『Nature World News』の記事とその概略です:

フロリダ国際大学・地球環境学科の教授である Shimon Wdowinski 教授は、2010 年に暴風雨と地震の関係を評価した後、この問題について広範な調査をおこなった。

2010年にハイチを襲った大地震は、この地域が一連のハリケーンや長引く大雨、集中豪雨に見舞われてから約1年半後に起こったものである。2010年1月12日にハイチで発生した M7.0 の地震は、首都ポルトープランスを完全に破壊し、102人の国連職員を含む22万人の死者を出した。
 
2009年に台湾を襲った地震は、台風の7カ月後に発生した。この地震は M6.4 で、台湾東部の沖合で土曜日の夜に発生した。首都台北の北部にある建物は約20秒間揺れたが、重傷者や大きな物的損害の報告はなかった。

台湾に焦点を当てた Wdowinski 教授の研究では、激しい嵐の後に巨大地震が発生する確率が 5倍であることが見いだされた。
 
中国気象科学院の研究者は、2021年に発表された研究で、M6 を超える地震と降雨の間に強い関連性があることを発見した。中国においては、地震の 74.9% が降雨を伴っていることが判明した。

ただし、Wdowinski 教授は『Newsweek』誌に対し、集中豪雨が地震を引き起こすことはあるが、これは特定の地殻変動環境で起こるだけで、どこでも起こるわけではない、と語っている。

 
大雨から地震発生まで、ハイチの場合は1年半、台湾の場合は7ヶ月。これだけ時間間隔があいていると、どんな現象でも相関関係を見いだせてしまうように思うのですが ・・・