欧州宇宙機関(ESA)のサイトから:
今年1月6日、直径約70mの小惑星 2022 AE1 が発見されました。翌7日、小惑星軌道決定システム(AstOD)が「衝突の可能性あり」との警報を出し、科学者の間に緊張が走りました。衝突日時は 2023年7月5日01時34分(日本時間)で、推定衝突地点はアフリカ大陸からインド洋を経て西太平洋に至る赤道沿いの矩形の範囲(地図)。ここ十年間で最も危険性の高い小惑星の出現です。
通常は観測を繰り返し、データの精度を高めて衝突の可能性が本当にあるのか確認するのですが、あいにく1月12日から19日までは月が小惑星の方向にあるため、観測ができない状態が続きました。月による妨げがなくなってから再開した観測では、徐々に衝突の可能性が低下し、最終的には地球に衝突しないと確認されたとのことです。
当該小惑星が直径70mの大きさを保ったまま落下して来るとは思えませんが、大きな岩塊が音速の50倍前後のスピードで突っ込んで来るわけですから、衝突地点が太平洋だった場合、日本の沿岸部にも津波などで被害が及ぶ可能性があったのではないでしょうか。
最新の予報では、2022 AE1 の接近は 2023年7月1日01時56分(±1日4時間45分)で、その時の地球との距離は約24LD(920万km)、相対速度は秒速約18kmとされています。
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