日本時間 2月1日04時05分ごろ、南米・ガイアナ共和国南部で M5.6、震源の深さ 7.2km の地震がありました(震央地図、USGS資料)。安定陸塊であるアマゾニア・クラトンの内部で発生した逆断層タイプの地震です。震源周辺はクラトンの存在があるため、地震が非常に珍しい地域です。
It is not too surprising that the area around today's M5.6 Guyana earthquake does not produce many earthquakes, since it is an old craton (map from Casquet et al., 2012) pic.twitter.com/rJxvRzavpv
— Jascha Polet (@CPPGeophysics) January 31, 2021
ガイアナ、ブラジル、ベネズエラの国境線が交差する付近にはギアナ高地のロライマ山があります(地図)。同山は、コナン・ドイルの小説『失われた世界』のモデルになったと言われています。地質学的に非常に古く、Wikipedia には「各大陸のプレートテクトニクス活動で、ギアナ高地付近は移動の回転軸にあたると考えられている。このため火山噴火や地震などの地質学的な変化の影響をほとんどうけず、ゴンドワナ大陸の頃の、地球では最古の岩盤がそのまま残っていると言われている」との記述があります。