5月27日22時58分ごろ、神奈川県西部を震源とする M4.0 の地震がありました:
震源の深さ約 150km ですので、稍深発地震(intermediate-depth earthquake)ということになります。
出典:気象庁ウェブサイト(クリックで拡大) |
震源となった神奈川県および震源地に隣接する静岡県や山梨県では無感でしたが、遠く離れた栃木県で震度2、群馬県・埼玉県・東京都で震度1 を観測しました。異常震域という現象が起きたと考えられますが、沈み込んだフィリピン海スラブや太平洋スラブの構造で説明できるのでしょうか。
資料によって多少ばらつきがありますが、震源付近では、フィリピン海スラブの上面は深さ 10〜20km、太平洋スラブの上面は 120km前後ということなので、今回の震源は太平洋スラブの内部ということになりそうです。地震波が太平洋スラブを伝わって地表に出たということで今回の震度の分布は説明できるのでしょうか。
Wikipedia の異常震域の解説には、異常震域が現れる原因が2つあげられています:
- その周辺地域の地盤の状態が異なるため(軟弱な地盤と地震波の反射、回析など)
- 上部マントルの地震波速度構造の違いで、減衰度合いが経路上の構造によって異なるため(構造線やプレート境界、マントルをまたぐなど)