2018年8月27日月曜日

潜在的に危険な小惑星 2016 NF23 が地球に接近


小惑星〝2016 NF23〟が8月29日に地球に接近します。

この小惑星は「潜在的に危険な小惑星」(Potentially Hazardous Asteroid、PHA)に分類されているため、欧米では大衆紙などがセンセーショナルに報道し、その一方でそれを否定する報道も盛んになっています。NASA/JPLによる予報では、最接近時の地球との距離は500万km以上で、衝突する可能性は全くありません:

地球最接近時に北極星の方向から見た小惑星、地球、月の位置関係
小惑星と地球の移動方向は下から上、月は反時計回り
小惑星は地球と月の下側(画面の奥側)を通過していきます
(Credit: Jet Propulsion Laboratory)

この小惑星はアテン群に分類され、直径は 70~160m と推定されています。この小惑星が発見されたのは2016年7月9日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2016 NF2370~160 (地球)8月29日 12:38 13.14
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速9.0km(時速約3万3000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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