米国地質調査所(USGS)が5月24日付でウェブサイトに掲載した説明です。GPSや傾斜計などの観測データにもとづいて、4月末のプウオオ火孔の崩落以降のマグマの動きを説明しています:
以下は上記記事の抜粋テキトー訳です:
- 現在、キラウエア火山では2つの領域で噴火が起きている――
- 頂上カルデラ内部のハレマウマウ火口
- レイラニ・エステーツ(住宅地)やラニプナ地区の内部あるいは近傍の東部地溝帯低部(lower East Rift Zone、LERZ)。
- キラウエア山頂で発生している小規模な爆発的噴火は、ハレマウマウ火口東縁の地下にある浅部マグマだまりから、マグマが他所へ移動したことに起因している(山体が収縮して火口壁が崩落することなどをきっかけとして噴火が起きる)。
- LERZ沿いの亀裂で起きている噴火は、キラウエア山の東部地溝帯中部(middle East Rift Zone)の地下からマグマが東に向かって移動したことによって発生した。
- GPSや傾斜計、人工衛星に搭載されたレーダー(InSAR)のデータは、2018年4月30日に起きたプウオオ火孔の崩落以降、キラウエア山の地表がどのように動いたかを捉えている。これらのデータを用いることによって、科学者たちは、どこでマグマが失われ、どこへ移動したのかを推定することができる。
- プウオオ火孔の崩落以降の初期の段階では、データに見られる最大のシグナルは、東部地溝帯の高部から中部にかけての領域(upper and middle East Rift Zone)で収縮が起きていたことを示している――この領域からマグマが失われたことを示す証拠である。それに続いてLERZの領域で拡大が観測された――この領域でマグマの貫入が起きていたことの証拠である。マグマの貫入が起きたのは深さ約3kmより浅い部分であった。LERZでの強力な拡大作用は5月18日まで続き、その後、貫入場所の北側に設置されたGPSサイトは北西方向への動きをやめ、安定した。
- 5月初め(プウオオ火孔の崩落から数日)、キラウエアの山頂域が急速に沈降するのにともなって、ハレマウマウ火口内の溶岩湖の水準も低下し始めた。5月10日ごろには、溶岩湖の表面はハレマウマウ火口底から325m以上深くなり、見えなくなった。
- キラウエアの山頂域の沈降は継続している。5月1日から5月24日の間にカルデラ底は最大1.4m沈降した。カルデラの縁に設置されたGPS観測点(CRIM)は0.6m沈降した。山頂の沈降が継続していることは、深部から山頂のマグマだまりに供給されるマグマの量を上回る速さで、山頂のマグマだまりから東部地溝帯(East Rift Zone)に向かってマグマが移動していることを示している。
- 噴出した溶岩の地球化学的分析の結果は、山頂から移動したマグマが、LERZに開いた23カ所の亀裂からまだ噴出していないことを示している。
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