マケドニアの Ohrid(
地図)は湖畔のリゾート地ですが、6月18日から約1000回の群発地震が発生しています。7月3日にはマグニチュード5の被害地震が発生し、約170km離れた首都スコピエでも揺れを感じています。同日、現地のメディアが一斉にセンセーショナルな大見出しで、地震によってバルカン半島唯一の活火山が長い休眠状態から覚めて活動を再開したと報じたため、住民の間に不安が高まっています:
メディアは、Ohrid の北約6kmにある Duvalo(
地図)という地熱地帯で、地震によって新たな亀裂(複数)が生じ、ガスの噴出が増加していると伝えています。
マケドニアの地震学者や地質学者はそろって報道を否定しています。「地震は、火山活動と言われているものの原因でもなければ結果でもない」、「マケドニアとバルカン半島には活火山は存在していない。(火山活動と地熱活動を)混同するべきではない」(スコピエにある地震工学研究所の所長)。「地熱活動は現在のマケドニアの領域内で500万年前に起きた火山活動のなごりであることはまちがいないが、新たに見つかった亀裂は、科学的見地からは火山ではなく普通の亀裂にすぎない」(スコピエ国立大学地理学研究所)。