八ヶ岳南麓天文台の串田氏が2月20日15:00付で更新情報を出しています ―― 2月21日± の可能性は否定:
- 「長期前兆No.1778」 続報 No.197 (PDF形式)
以下は今回の更新情報のまとめです ――
推定時期 | CH17(八ヶ岳)が2月25日± に終息した場合には 3月10日± の可能性。 CH17、K10(高知観測点)が3月1日以降も継続した場合は、実際の前兆終息を観測した上で続報予定。 |
推定時刻 | 午前9時±1時間 (または午後6時±3時間) |
推定震央領域 | 岐阜県、福井県、石川県南部、滋賀県北部 更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域) 火山にある程度近い可能性あり |
推定規模 | M7.8 ± 0.5 陸域の地震、震源の深さ30km以浅 |
▼ 現状
- CH17(八ヶ岳) 長期にわたって糸状特異が継続していたが2月2日から約36時間にわたって静穏化。その後、再出現。2月11日20時ごろに再び静穏化するも、2月18日から再出現。
- CH26(八ヶ岳)、CH32(八ヶ岳) 1月10日に火山帯近傍地震前兆(S型近似)が出現。CH32には1月16日を中心に櫛歯前兆も出現。(注: 櫛歯前兆とは、基線から数十秒ごとに突出する変動によってグラフが櫛の歯状になる変動。浅い地殻の地震や火山活動、群発地震の前兆として出現。)
- K6(高知観測点) 1月16日を中心に連続BF(PBF)近似の前兆がまとまって出現。(注: PBF前兆とは連続周期的な基線のうねり変動。極大時に集中出現した場合は、PBFの出現継続時間の合計が地震規模に相当する。)
- K10(高知観測点) 2月20日午後時点で特異状態が継続中。
▼ 考察
- 現在は第23ステージと認識。
- K10(高知観測点)に出現中の特異前兆が2月16日± に終息した場合には2月21日± に地震発生の可能性があったが、K10の特異は継続 → 2月21日± の可能性は否定。
- CH17(八ヶ岳)の糸状特異が2月18日から再出現。これが直前特異であるとすれば2月26日± の可能性も考えられた。この場合、K10(高知観測点)の特異が2月19日± に終息すると計算される。しかし、K10は継続出現中。さらに、CH17の糸状特異も継続していることから、2月19.0日中心の直前特異とは考え難い → 2月26日± の可能性も否定。
- 第23ステージは、これまでのステージと違って極大の出現が少ない。極大と認識できるのは1月15日とCH20(八ヶ岳)の1月30日。これらの極大に対応する初現は、第22ステージの前兆が顕著であるために識別がきわめて困難。しいて初現と見なせるのは、CH17(八ヶ岳)糸状特異の継続出現開始日やCH20(八ヶ岳)特異の継続出現開始日。これらを初現と仮定して経験則を当てはめると3月10日± と4月10日± が算出される。
- 火山帯近傍地震前兆の可能性がある K6(高知観測点)のPBF前兆(注: 連続周期的な基線のうねり変動)とCH32(八ヶ岳)の櫛歯前兆(注: 基線から数十秒ごとに突出する変動によってグラフが櫛の歯状になる変動。浅い地殻の地震や火山活動、群発地震の前兆として出現)は1月16日が極大と認識。No.1778前兆の別形態前兆である可能性あり。これらの前兆の初現・極大からも3月10日± の可能性が算出される。
- 以上から次に可能性のある地震発生推定日は3月10日±。この場合、CH17(八ヶ岳)は2月25日±、CH20(八ヶ岳)とK10(高知観測点)は2月28日± に終息すると計算される。
- 3月1日以降もCH17(八ヶ岳)やK10(高知観測点)などに前兆が継続出現した場合は、4月10日± の可能性が出てくる。
- 2017年になってから発生した 1月5日福島県沖(M5.3)、1月13日千葉県北東部(M4.9)、2月19日千葉県東方沖(M5.4)の前兆検出、地震発生を推定。良好な結果であった。
串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:
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