2017年10月12日に小惑星〝2012 TC4〟が地球に衝突するのではないか、と取りざたされています。同小惑星はアポロ群に属し、直径 12~40m と推定されています:
観測データが十分ではないため、〝2012 TC4〟の軌道計算には不確実性が伴います。現在、NASA/JPL の小天体データベースに載っている予報では、最接近の時刻は2017年10月12日午後12時29分(日本時間)ですが、前後に数時間の幅があります。接近距離は最小 0.0343LD(1万3191km)、最大 1.12LD(43万3271km)の範囲で、最も可能性が高い値が 0.0375LD(1万4399km)。最接近時の地球との相対速度は 秒速 9.90km(時速約3万5000km)となっています。(1LD=地球から月までの平均距離)
2013年2月にロシアのチェリャビンスクに落下して約1500人の負傷者を出し、7000棟を越える建物に損害を与えた小惑星は、大気圏突入前の直径が 10~20m であったと推定されています。
衝突の可能性について、専門家の見解には微妙な違いがあります:
- NASA Asteroid Watch: "there is no chance this asteroid will hit our planet"
- JAXA Makoto Yoshikawa氏: "The distance is very small. But this distance does not mean the collision"
- ESA head of the Near-Earth Object (NEO) Segment: "There is one in a million chance that it could hit us"
- University of Texas' McDonald Observatory Judit Gyorgyey-Ries氏: "It has a 0.00055% cumulative chance that it will hit"
〝2012 TC4〟は2012年10月12日(奇しくも2017年の接近と同じ日付)にも地球に 0.247LD(約9万5000km)まで近づいています:
- 2つの小惑星が地球接近 (12年10月8日)
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