9月12日付「御嶽山で火山性地震増加 ― 長野県・岐阜県」の続報です。
すでに報道でご存じと思いますが、本日(9月27日)11時53分に御嶽山(地図)が噴火し始めました。噴火警戒レベルは「1(平常)」から「3(入山規制)」に引きあげられました(「火山名 御嶽山 噴火警報(火口周辺)」)。
以下は、21時00分に気象庁が発表した「解説情報 第7号」からの引用です:
御嶽山では、本日(27日)11時53分頃に噴火が発生しました。
山頂火口の状況は視界不良のため噴煙の高度は不明ですが、中部地方整備局が設置している滝越カメラでは南側斜面を噴煙が流れ下り、3キロメートルを超えるのを観測しています。11時41分頃から連続した火山性微動が発生し、現在も噴火が継続していると推測されます。
11時台から19時台までに火山性地震は358回(速報値合計)発生しています。
以下は、防災科学技術研究所の Hi-net 高感度地震観測網で観測された本日11時台の連続波形画像です。11時51分あたりから揺れが記録されています:
今回の噴火は不意打ちでした。9月10日から火山性地震の増加があったものの、すぐに減少に転じたので、そのまま終息に向かうだろうと思われました(グラフ)。また、山体膨張は観測されていませんでした。これまで観測されていなかった火山性微動が噴火の10分ほど前に始まったのが前兆といえるかも知れませんが、これとてその後に噴火が始まったから前兆だったと判断できるものです。「平成26年 No.39 週間火山概況 (平成26年9月19日~9月25日)」には、御嶽山の直近の状況について次のように書かれています:
御嶽山では、9月10日、11日に火山性地震が多くなりましたが、次第に減少し、今期間はやや少ない状態で経過しました。地震の振幅はいずれも小さく、火山性微動は発生していません。
噴煙及び地殻変動の状況には特段の変化はありませんでした。
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