6月4日付「薩摩硫黄島が噴火 ― 鹿児島県」の続報です。
気象庁が6月7日に発表した「平成25年 No.23 週間火山概況 (平成25年5月31日~6月6日)」に、6月4日の噴火前後の経緯が記載されています:
薩摩硫黄島では、5月の中旬から下旬にかけて、振幅の小さな火山性地震が一時的に増加しました。6月2日の夜間には、高感度カメラで確認できる程度の微弱な火映を観測しました。
4日に発生した噴火に伴い、振幅のごく小さい火山性微動が発生しています。三島村役場硫黄島出張所によると、硫黄岳から西南西に約3kmの地点で車のフロントガラスや周辺の植物に少量の火山灰を確認しました。また、4日に第十管区海上保安本部の協力を得て実施した上空からの観測では、雲のため火口の状況は不明でしたが、乳白色の噴煙と降灰を観測しました。4日から5日にかけて実施した現地調査や遠望観測でも、引き続き少量の降灰を確認したことから、ごく小規模な噴火が断続的に発生したものと考えられます。
GPS連続観測では火山活動によると考えられる変化はみられません。また、火山性地震は少ない状態で経過しています。
噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)に引き上げられたままで、「硫黄岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う大きな噴石に警戒」「風下側では降灰に注意」「火山周辺では火山ガスに注意」とのことです。
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