2013年6月23日日曜日

富士川の「予言」


6月16日におこなわれたちょっと面白い催しです。「更級日記にある富士川に流れてきた紙の予言が的中したという伝説を再現しようと16日、富士市内で予言書を流す取り組みが行われた」(富士市地図):

今回の催しのもととなった更級日記の「富士川といふは…」のくだりの原文と現代語訳が、以下にあります:

さらに読みやすく意訳・アレンジしたものが以下にあります。末尾の解説も参考になります:

記事には「当時富士川は富士山から流れてくる川だと信じられており」とあり、更級日記では「来年の除目などは、今年この富士山に多くの神々が集まってお決めになる」とあります。つまり、神々が富士山に集まって来年のことを決めるときに使った紙が、富士川を流れ下ってきた、と考えられたわけです。

今回の催しでは富士川ではなく潤井川に予言書を流したとあります。富士川は富士山を源流としていないためでしょうか、それとも単に市内を流れている川を選んだということでしょうか。