2010年5月24日月曜日

白いビーチが真っ赤 ― 高知県土佐清水市

高知県土佐清水市の大岐浜(地図)で、海水が赤く染まる現象が続いているそうです:

紅藻類に属するイギスが原因で、記事によれば 「ほぼ毎年、潮流の具合で同浜に流れ込み、5月中旬までに大半が枯れて消える」 が、「今年は 3月以降の長雨で海水温が上がらず、枯れるのが遅いのでは」 ないかとのことです。

イギスについては 『広辞苑』(岩波書店)に次のような説明があります:
いぎす 【海髪】 海産紅藻類の一属。潮間帯の岩礁または砂礫につき、暗紫色で毛髪状に二股に分枝。初夏の頃刈り取り、乾燥漂白して糊の材料、また刺身(さしみ)のつまとする。ハリイギス・アミクサなどの類。髪菜。小凝菜。

また、『世界大百科事典』には次のように書かれています:
イギス  Ceramium kondoi Yendo  潮間帯の岩上や他の海藻の体上に生育する紅藻イギス科の 1種。高さは 10~30cm になり、体は紅紫色、糸状、円柱状で叉(さ)状、3叉状または 4叉状に分枝する。 (中略) 日本、朝鮮半島、千島列島、サハリンの沿岸に分布し、〈いぎすこんにゃく〉 を作って食用とするほか、寒天原料の混合藻としても使われる。