2009年9月8日火曜日

ウルップ島で火山が活発化

スミソニアン研究所と米国地質調査所が共同で提供している「SI / USGS Weekly Volcanic Activity Report」によると、千島列島のウルップ島(得撫島)にある Kolokol 火山群内の Berg 山が、8月 26日に、ガス・水蒸気・火山灰を 6000メートル以上の高さまで噴き上げたことが、人工衛星からの画像によって明らかになったとのことです。

ウルップ島の位置は以下のグーグル・マップにマークを付けてあります。地図の左上部にあるスケールを操作して航空写真を拡大すると、火山群を見ることができます:
かつてウルップ島には日本人が居住していたため(現在はロシアが実効支配、日本政府は帰属未定地と主張)、Kolokol 山には「ウルップ富士」(得撫富士)という別名もあるとのことです。

ウルップ島の沖では、今からちょうど 91年前の 1918年 9月 8日、マグニチュード 8.0 の大地震が発生しています。『理科年表』(丸善株式会社)の「日本付近のおもな被害地震年代表」には、以下のような記述があります:
沼津まで地震を感じる。津波の波高、ウルップ島岩見湾で 6~ 12m、根室 1m、父島 1.5m など。ウルップ島で溺死 24。
ウルップ島沖の震源域は、大地震から 91年が経過してエネルギーの再充填が完了し、危険な空白域になってきたということを、火山活動が示しているのかも知れません。

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