以下は記事の要旨です:
ドイツの研究チームは、昨年、グーグル・アースの航空写真などを分析することによって、放牧されている家畜や野生の鹿には、草を食べたり体を休めたりするときに体の向きを南北方向に向ける傾向があることを見いだした。これは、地磁気に反応していると考えられた。人間に地磁気に対する感受性があるか否かはよくわかっていません。上記の研究結果から連想するのは、死者を横たえる際の北枕とか、オカルト的ですが、オリオン座の方向に頭が向くように南枕で眠ると心身に良いといった話です。動物と同じように南北方向に体の軸をそろえることに何か関連があるのかも知れません。
それら大型の反芻動物が地磁気に反応しているのであれば、送電線が近くにあり地磁気が乱されている場所では体の向きが南北にそろうことはなく、ばらつくはずである。もし、ばらつかなければ、それらの動物は地磁気ではなく、太陽の位置など別の要因に反応している可能性が出てくる。
グーグル・アースの画像を使ってヨーロッパの家畜を、また、実地の観察によって野生のノロジカを調査した。その結果、送電線のそばではそれらの動物はあらゆる方向を向いていること、また、送電線から遠ざかるほど体を南北方向に向ける傾向が強まることが確認された。
ただし送電線が東西方向に走っている場合は例外であった。このような場合、動物は送電線の走向に合わせるように東西方向に体を向ける。理由は今のところ不明である。
今回の調査によって、齧歯類とコウモリを除く哺乳類が地磁気によって体の向きをそろえることが、初めて強力に実証された。草食動物の彷徨にとって、体内コンパスが役立っていると考えられる。
私はかなり方向音痴です。特に大規模な地下街に入ったときによく迷います。地下街では地磁気が乱れているのでしょうか(grin)。