下記は米国サンフランシスコのニュースサイト『SFist』の記事です。記事のタイトルは、「“Quake Quack”が L.A.(ロサンゼルス)で M6.0 の地震が起こると予知している」と読めます。“Quake”は地震、“Quack”は、アヒルの鳴き声を意味する名詞、あるいは、「ガーガー」、「クワックワッ」に相当する擬音語です。このタイトルを見てすぐに思い浮かべたのは、地震予知系の某掲示板で「アヒルセンサー反応しました」とか「ガーコちゃん鳴きました」などといまだにやっているアレです。とうとう、アメリカ西海岸にまで飛び火した!?
記事は、YouTube 上で Luke Thomas という人物が、これまで 2年間にわたって、週に 2回のペースでサンフランシスコ、ロサンゼルス、サンディエゴ地域の地震予知情報を流していることを紹介するものです。この人物が地震予知の根拠としているのは、温度の変化と動物の行動です。記事はこの人物に対して非常に辛辣で、“crackpot”(狂人、変人)という言葉を使い、“schizophrenic”(統合失調症患者)の可能性が非常に高いと書いています。この人物は自分の予知の精度に対して非常に甘く、地震が発生すると予報した地点から 200マイル(約 320km)も離れたところで微小な地震がおきた場合ですら、90% 精確だったと言うだろうとも指摘しています。
日本にも、某有名サイトを筆頭に、予知の的中率に関して大甘な自己評価をしている、と言うよりは、こじつけに終始している予知サイトがいっぱいあるのはご存知のことと思います。
というわけでアヒルセンサー予知がアメリカまで伝染したわけではなかったようです。ちなみに“Quack”には、いんちき、いかさま、はったり、山師、ほら吹き、にせ医者、やぶ医者、などの意味があります。
アヒルセンサーをご存じない方は、以下をご覧になってください。写真もあります:
Image Credit: U.S. Central Intelligence Agency